時を重ねて美しくなる石。
世代を超えて受け継がれていくに
ふさわしい銘石。
神奈川県・真鶴半島。
その険しい岩場と
海岸線で採れる本小松石は、
庵治石や大島石が
花崗岩に属するのとは異なり、
安山岩に分類されます。
火山の力によって生まれた石は
しなやかな粘りを持ち、
欠けにくく、風雨や熱にも強いという
特性を備えています。
採掘直後は酸化により茶褐色を帯びますが、
磨き上げると艶やかに光り、
年月を経るごとに
落ち着いた表情を見せるようになります。
その経年変化そのものが美しさとなり、
時を重ねるほどに風格を増していくのが
本小松石の魅力です。
柔らかさと粘りを兼ね備えた石質は
加工にも適しており、
古くから石工たちに親しまれてきました。
その歴史は古く、江戸城や小田原城の石垣、
鎌倉・鶴岡八幡宮の石造物に使われ、
徳川家康をはじめとする武将や
文化人の墓所にも数多く選ばれてきました。
伝統と格式に裏打ちされた存在感は、
日本の石文化を語る上で
欠かすことができません。
華やかさよりも落ち着きと
品格を大切にしたい方にふさわしい石
── それが本小松石です。
世代を超えて受け継がれていくに
ふさわしい銘石として、
多くの人に選ばれ続けています。